1. >
  2. >
  3. 他人事じゃない!中年世代の失業問題について

35歳以上でもし失職してしまったら

転職をするときのボーダーラインとして一つの区切りになるのが35歳です。
というのも企業側が新たに人を採用するとき、35歳までの人ならば新人として教育をしていくことが十分にできると判断されるからです。

しかし35歳を過ぎ、40代にもなると企業が採用をする場合にその人を「新人」として扱うのが難しくなってしまいます。
特定の資格がなければできない仕事や、研究職など特殊なスキルが必要な仕事であればそれほど転職は難しくないのですが、そうではない一般職の場合40代近くからの転職はかなり厳しいといえるでしょう。

昔からある転職に関するジョークの一つに、ある中高年が再就職のための面接を受けたときに面接官から「あなたはどんな仕事ができますか?」と問われたことに対し「部長ができます」と回答したという話があります。

現在の40~50代くらいの人が就職をした20代の頃というのはちょうど年功序列制度の最後の世代であり、ギリギリ年齢で昇進をすることができた人と言えます。

日本の企業運営は職能ではなく役職によって動くしくみで動いてきましたので、特定の企業内で管理職として勤務をすることができても、その能力は非常に限定的でその組織内でなければほとんど役に立たないようなことも珍しくありませんでした。

同じ管理職でもそれぞれの企業によって培ってきた文化が異なりますし、業種や業態により管理職として求められる能力が違ってきます。

ですので今後中高年からの転職を考えているなら、若いうちに培ってきたスキルにどういうものがあり、他の企業に行ったときどんなことができるかということをしっかり自己分析していかないといけません。

健康問題を軽視しているとそのツケは重く回ってくる

中高年世代の失業問題と切り離して考えることができないのが健康問題です。
それまで順調であったはずの人生が失職により大きく狂ってしまうこともよくありますが、そのきっかけとして非常にありふれているのが健康上の問題です。

若い時期にはついつい自分の体力を過信してしまい、何日も徹夜をしたり、ほとんど家に帰らないような生活を何年も続けてしまったりします。
しかしそうした無理の多い生活は体力面が衰えてくる30代後半に一気に問題として吹き出してきます。

近年では精神的な病状である「うつ」や「双極性障害」と診断される人が急増しており、自分としては仕事を続けたいけれども、思うように気持ちがコントロールできずに休職や退職を余儀なくされてしまうこともあります。
そうした場合には再就職はますます難しく、再び正社員として働くためのハードルはかなり高くなってしまうでしょう。

カテゴリー: WORK