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  3. ガソリンが高騰する今だから燃費を意識しよう

ガソリン価格が高騰を続けています。
日ごろから車を使っているので、頭の痛い問題です。
そのため、運転する際は燃費を気にしています。可能であれば燃費の良い車に乗り換えたいところですが、難しいところです。
そこで日ごろの運転から燃費を向上させる方法についてまとめました。

ガソリンの価格が高騰している理由

原油高や円安の影響もありますが、夏のお盆休暇の時期はガソリン価格が高くなる傾向にあるためです。
燃料価格の抑制策である燃料油価格緩和補助金が2023年9月で終了となるため、以降も価格は上がり続ける見通しとなっています。
8月初旬の時点で全国平均1リットル180.3円と、15年ぶりに180円を超えることになりました。
参考:ガソリン価格 全国平均1リットル180.3円 15年ぶり180円超える | NHK | 原油価格

燃費が悪くなる車の状態

そもそも燃費は車の状態によって上下します。
車のメンテナンスが十分ではなく、コンディションが悪いまま運転していると、本来の性能を発揮できず、余計なガソリンを消費してしまうので注意しましょう。
具体的には以下の原因が挙げられます。

エンジンオイルの劣化

エンジンオイルは車を走らせるために必要な潤滑油です。エンジン内で発生する摩擦を軽減させ、スムーズに稼働させるために使われています。
エンジンオイルが劣化していると、エンジンオイル本来の作用が得られにくくなるため、エンジン回りの動きが悪くなり、燃費が悪くなるのです。
さらにエンジンの寿命を縮める原因にもなります。
エンジンオイルは概ね3,000~5,000kmもしくは3~6ヶ月が交換の目安です。

タイヤの空気圧の低下

タイヤの空気圧は適正な数値が定められており、適正値に調整していても、時間の経過とともに徐々に空気が抜けて減っていきます。
適正値よりも低い空気圧で走っていると、さまざまな影響をまねきますが、中でも燃費の悪化を招きます。
空気圧が低いタイヤはたわみが生まれ、転がり抵抗が大きくなってしまうためです。
タイヤは走行中に変形してたわみ、元の形に戻るという動きを繰り返しますが、変形量が大きくなると転がり抵抗によってエネルギー効率が低下。余計なエネルギーを使うことで燃費が悪くなってしまうのです。
JAFの調べによると、適性値を基準とすると30%減で平均4.6%、60%減で平均12.3%悪化しました。
参考:タイヤの空気圧不足、燃費への影響は?(JAFユーザーテスト) | JAF

O2センサーの故障

O2センサーとは、排気ガス中の酸素の有無を検出する空燃比センサーのことです。
エンジンを制御するコンピューターは、エンジンの燃焼している状態を燃焼後に残った酸素の量から判断します。
酸素が検出される状態とは燃料噴射量に対して空気が多い状態、つまり燃料(ガソリン)が薄いということになるので、もっと燃料を吹くように指令を出すという仕組みです。
このO2センサーが故障すると、燃費が悪くなったり、マフラーのススが多くなるといった症状がでます。
しかし、O2センサーが故障しても運転に支障が出るわけではないのが厄介なところです。
O2センサーの交換の目安は5年ほどなので、その年数が経ったら点検するようにしましょう。

スパークプラグの不具合

スパークプラグが劣化すると燃費に影響します。
スパークプラグはガソリンと空気に混ざった混合気に火花を飛ばして、混合気を燃焼・爆発するきっかけを作ります。
そのため、スパークプラグが劣化すると火花が弱くなってしまうので、混合気が燃えきることができません。
劣化したスパークプラグだと、たくさんアクセルを踏む必要がでてくるので燃費が悪くなってしまうのです。
燃費だけではなく高電圧を発生させるパーツにも負担をかけてしまうので、別の高価なパーツの故障の原因にもなります。
一般的なスパークプラグの場合、普通自動車だと2万km、軽自動車だと1万kmが交換の目安です。

ブレーキの不具合

サビや部品の劣化、異物の混入などが原因でブレーキを踏んだあとブレーキが解除されず、効きっぱなしの状態になることがあります。これはブレーキの引きずりと呼ばれる現象です。
ブレーキが常にかかった状態で走行すると、ブレーキドラムやディスクローターは常にタイヤの転がりを妨害するため、スピードを出すのに多くのガソリンが必要になるのです。
また、異音や摩擦熱により発火する危険性があります。
ブレーキ周辺が高温になるとブレーキフルードが高温となり沸騰し、ブレーキが利きにくくなる危険性が出てきます。
そのため、もしも引きずりを見つけたら、ただちに点検整備が必要です。
オーバーホールの場合、最低でも15,000円程度、部品の交換だと30,000円程度の交換修理費がかかります。

ガソリン漏れ

サビや経年劣化、走行時の振動が原因で、車体下の給油タンク周りに傷がつき、ガソリンが垂れることがあります。
ガソリン漏れが起きていると、ガソリンが早く減り、燃費も悪くなります。また、引火する恐れがあるので気をつけたいところです。
万が一、ガソリン漏れを発見した場合、速やかに点検整備が必要です。
駐車中に発見した場合、ロードサービスで対処できます。走行中にガソリン臭がしたら速やかに安全な場所に停車しロードサービスを呼ぶようにしましょう。

燃費が悪くなる運転

運転の仕方によっても燃費の悪化につながることがあります。

急加速や急ブレーキ

急加速や急ブレーキのような運転は燃費が悪くなります。加速時はゆっくりとアクセルを踏み込み、エンジンの回転数が上がりすぎないようにしましょう。
車の燃費は安定した速度で走ることで向上するので、急加速や急ブレーキは燃費悪化の最大の原因です。
前方に赤信号が見えたら早めにアクセルを戻すことで、ガソリンの無駄な消費を抑えるとともに急ブレーキを回避できます。

渋滞は燃費が悪くなる

燃費は走行距離に対してのガソリン消費量で決まります。
渋滞の場合、進む距離は短いのにガソリンを消費してしまうことになるため、燃費が悪いというわけです。
また、発進とブレーキを繰り返すため、燃費が悪くなります。

荷物の積みっぱなし

車に重い荷物を積みっぱなしにしていると、加速時の多くのガソリンが必要になります。
特に発進とブレーキを繰り返すような市街地だと燃費が悪くなるので、必要ない場合は面倒でも車から降ろしておくといいでしょう。

エアコンをつける

エアコンの冷暖房はそれぞれ異なる仕組みで動作するため燃費に差が生じます。
冷房の場合、空気を冷やすためコンプレッサーが働き、冷たい風を作って車内に送風する仕組みです。
コンプレッサーを動かすには大きなエネルギーが必要なので燃費に影響します。
一方、暖房の場合、コンプレッサーを使わずエンジンの冷却水の熱を利用して暖かい風を作っているため、燃費への影響が少なくなっています。

季節も燃費に影響する

季節によっても燃費が変わってきます。冷房を使う夏のほうが燃費は悪くなりそうですが、実は冬のほうが、燃費が悪くなるケースが多いです。
車の部品は低温に弱く、冷えたまま動かそうとすると車を傷めてしまいます。
そのため、かつては暖機運転を行っていましたが、現代の車はコンピューター制御でエンジンの回転数を自動で上がるものが多く、低温下でもすぐに走行することが可能です。
しかし、車が暖まるまでエンジンの回転数が高いままのため、回転数が落ち着くまで燃費が悪くなります。

燃費をよくする運転

燃費を悪くする車の状態や運転について把握したならメンテナンスや運転方法を工夫するようにしましょう。

定期的なメンテナンス

車を適切に整備していないと燃費に影響する可能性があるので、日ごろからきちんとメンテナンスしましょう。
エンジオイルの定期的な交換、タイヤの空気圧の維持、スパークプラグの交換など、怠ると燃費の定価に繋がるので、調子が悪くなったら速やかに点検・修理しましょう。

車間距離を十分にとる

交通の輪を乱さない範囲で安全性を保てるといわれる距離よりも、さらに車間を広く保つようにしましょう。
揺れ幅は車によって変わってきますが、同じ平均速度でも最大1割ほど燃費が違ってきます。
どうしてかというと、減速の機会が減るためです。
交通状況にあわせて速度変化の少ない運転を心がけましょう。

アイドリングの時間を短くする

待ち合わせや荷物の積み下ろしなどによる駐停車の際は、アイドリングはやめましょう。
10分間のアイドリング(エアコンOFF)で約130cc(0.13リットル)のガソリンを消費します。
無駄なアイドリングは燃費だけではなく、騒音の原因にもなりかねません。

エンジンブレーキを活用する

信号で停車するとき、ギリギリまでアクセルペダルに足を乗せておくのではなく、早めにアクセルペダルから足を離してエンジンブレーキを使って減速すると燃費向上になります。
エンジンブレーキが効いているとギアが下がりエンジンの回転数が上がることで音が大きくなるので、燃費が悪いように感じますが、エンジンブレーキ中はガソリンが使われないので燃費はよくなっています。

高速道路では飛ばしすぎない

高速道路ではあまりスピードを出さないことが大切です。
どうしてかというとスピードを出すほど空気抵抗によって燃費が悪くなってしまうためです。空気抵抗は速度の二乗に比例するので、時速100キロで走った場合エンジン出力の半分以上を空気抵抗で失ってしまいます。
そのため、高速道路での経済速度は時速80~90キロといわれており、速度をなるべく抑えたほうが燃費はよくなります。

まとめ

ガソリン原油価格の上昇により、昨今は家計を圧迫する割合の高くなった車。さらに車の燃費は経年劣化や整備不足、運転の仕方など、さまざまな原因で低下します。
燃費を向上させるには、負荷が掛からない運転や日ごろのメンテナンスが大切です。一度に実践することは難しいですが一つずつ試してみてください。

カテゴリー: LIFE